署名提出に寄せて ‐当事者の声‐

4月25日、厚生労働省への署名提出に向けて、

当事者の方々から寄せて頂いたメッセージをご紹介します。

提出時に資料として届けたものです。


【2020年11月に、第二子を出産しました。

条件付きの立ち会い出産が可能な施設であったため、夫が立ち会うことができ、比較的「マシ」な環境であったかと思います。でも、上の子は立ち会うことができず、入院中の面会も不可で、淋しい思いをさせました。

また、周りをみて、初産婦さんは、さぞ不安であったことと思います。

医療従事者のみなさんが、厳しい状況の中、安全のために努力してくださっていることは理解しています。いち女性の立場では、天秤の向こうに安全や生命を乗せられたら、それ以上何も言えません。不安のなか、ただ我慢するしかできません。

もちろん、生命を守ることはもっとも大切なことですが、女性が納得できる出産であること、女性と赤ちゃんが快適に過ごせることも、同じように大切なことだと思います。

女性の立場に立った、出産環境の整備を望みます。】

(長田真紀子様)


【昨年32週で、完全破水からの緊急帝王切開で双子を出産しました。極低体重と低体重で産まれてきた我が子は、すぐにNICUに入りました。

病院に送ってくれた夫は、出産当日も、その後赤ちゃんが入院していた約2か月間も、一目すら我が子を見ることを許されませんでした。(退院まで、我が子にひと目も会えませんでした)。

異常産となってしまったことへのショックや悲しみ、我が子への申し訳なさ、身体の痛みに加え、「感染症対策」という名の、面会禁止に、心も体も限界寸前でした。

同じ病院の同じ階に入院しているのに、我が子には原則面会禁止、面会を許されても原則15分です。二人いるので、「今日はこっちの子」と、選んで、実際に時間を十分に取れるのは一人だけ。

NICUでは、そもそもはコロナがあろうとなかろうと、これまでも感染症対策を行ってきたのではないでしょうか?コロナだからといって、こんなにも大きく対応を変える必要があるのでしょうか?コロナの20歳以下の重症化リスクはかなり低く、死亡はゼロ、という数字が正式に出てからも、(ということは、NICUの赤ちゃんも含めた数字のはずです)

頑なに「感染症対策です」と、面会を厳しく制限し、父親にはガラス越しにも会わせない、その対応に、正直、赤ちゃんに対してベストを尽くしているというよりも、病院側の保身と感じてしまいました。

諸外国の現状も参考にしながら、科学的根拠を明確にした「致し方ない」でなければ、到底許容できる現状ではないと感じます。

産まれてくる子たちが、「WELCOME」を感じてその一生をスタートできるよう、「感染症対策」の見直しと、こども目線を忘れない、本当の意味で「命を大切に」する出産ができる環境の整備を、心より切望いたします。誰もが通ってきた「出産」というスタートを、一人ひとりが「自分事」として捉え、真剣に考えることができる社会だといいなと思います。どうぞ、宜しくお願いいたします。】

(匿名希望さま) 

リプロ♡リサーチ実行委員会 Reproductive Research Executive Committee

産婦人科医療•助産に関わる医療者•支援者、研究者など有志の集まりです。新型コロナ禍の妊娠・出産に関する緊急アンケートを集めています。妊婦健診、出産前教室、立会い出産、転院、搬送、帝王切開、母児同室、陽性時の出産、授乳など、あなたの経験を教えて下さい。 あなたの回答は今後のよりよいあり方を考える手がかりになります。 そのほか、妊娠・出産に関する情報を発信していきます。

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